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AI
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【NEWS】GoogleがPixel8で生成AI機能を搭載

里見 晃
2023/10/04

Googleは4日、年次イベント「Made by Google」にて、生成AI機能を搭載した新型スマートフォン「Pixel8」を発表した。

ハードウェア部門の最高責任者リック・オステルロー(Rick Osterloh)氏は発表で、私達はAIをすべての人にとってさらに役立つものにするためにフォーカスしていると述べ、上位機種のProについては生成AI時代に向けて設計・製造した最初のスマートフォンだと説明した。

オステルロー氏によると、Pixel8に搭載の独自プロセッサ「Tensor G3」により、機械学習モデルはPixel6と比べて10もの機能が向上しており、Pixel7のモデルの約150倍の計算量で生成AIを実行する。これにより、ほかのスマートフォンでは実現できない高度なAI機能を提供できるという。

Pixel8はカメラにAI機能を搭載する。また通話相手の周囲の騒音をAIで軽減させる機能の大幅改善に伴い、音楽を聴いている途中で会話が始まると、音楽を停止して外部の音を取り込むモードに切り替わるAIによる「会話検知機能」も搭載した。

AIを利用したリアルタイム翻訳機能も搭載されており、折りたたみスマートフォン「Pixel Fold」ではデュアルスクリーンを活かし、片方のディスプレイでユーザーの会話をリアルタイムに表示しつつ、相手側のディスプレイに翻訳した結果を表示させる。

通話アシストでは相手への代理返事の音声がより自然となり、さらに本当に必要な電話かスパムコールかをAIが判断して必要な電話と判断すれば取り次ぐ機能も備わった。これは詐欺などにも応用できる機能だ。

他にもAIを活用して、動画編集ではノイズを除去する「音声消しゴムマジック」、フルダイナミックレンジで高品質な動画を自動撮影する「動画ブースト」、「動画夜間モード」、プロ並みのカメラ制御を可能とする「プロ設定」、集合写真では全員の顔を同時に編集できる「ベストテイク」、消しゴムマジックの進化系で被写体の位置やサイズを変えることができる「編集マジック」などの新機能が搭載される。

「Assistant with Bard」は、Google AIのチャットボット「Bard」を従来のGoogleアシスタントに統合したものだ。テキスト、音声、画像で質問すればBardが対応する。さらにGmailやGoogleドキュメントへのアクセスを許可すれば、メールもAIが代筆してくれるという。

スマートフォンの他、「Pixel Watch2」でもAI機能が搭載される。「マルチパス心拍数センサー」「身体反応センサー」「皮膚温センサー」とGoogleのAIアルゴリズムを組み合わせることで、より正確な心拍数計測、「今日のエナジースコア」やストレスマネジメント機能などを搭載する。また、AIを活用してランニングやサイクリングなどのワークアウトも自動検出する。

Googleはスマートフォン領域でのAI活用に一歩秀でた形となった。

参考:発表
画像:Shutterstock

里見 晃