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【NEWS】ビットコイン現物ETFの取引開始後、価格は74%上昇 ギャラクシー・デジタルが予測

里見 晃
2023/10/25

暗号資産(仮想通貨)投資企業ギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)は24日、米国でビットコイン現物ETFの取引開始後、ビットコイン(BTC)価格が初年度に74%上昇する可能性があるとした予測を発表した。

ギャラクシー・デジタルの調査ノートによると、ビットコイン現物ETFが発売されると、毎月約12億ドル(約1,800億円)、1年では計144億ドル(約2兆1,600億円)の資金がビットコイン市場に流入する可能性があるという。

ギャラクシー・デジタルは、ETFが現在価値210億ドル(約3兆1,500億円)以上ある信託や先物など既存のオプションよりも効率的な投資商品であると主張。同社は、ビットコイン市場への資金流入額が2年目に270億ドル(約4兆円)、3年目には390億ドル(約5兆8,500億円)に増加する可能性があるとも予測している。

またビットコイン現物ETFにより幅広い投資家が利益を得ることが可能になるとし、さらには従来の金融機関と提携する可能性が高く、顧客保護をより強力にした多様な投資商品となる可能性が期待されるとしている。

ビットコイン現物ETFの立ち上げは、米国の資産管理業界に多くの利益をもたらす可能性が高い。現在業界で管理されている資産は、ブローカー・ディーラーが27兆ドル(約4,050兆円)、銀行が11兆ドル(約1,650兆円)、投資顧問が9兆ドル(約1,350兆円)で合計48兆3,000億ドル(約7,245兆円)となっている。

最近のビットコイン市場の反応は、ビットコイン現物ETFに対する需要の高さを表している。

先週、ブラックロックのビットコイン現物ETFが承認されたという一報が流れただけでビットコインの価格は数時間で10%の急騰。さらに、ブラックロックが上場申請しているビットコイン現物ETF「I Shares Bitcoin Trust」がデポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング・コーポレーション(DTCC)のリストに掲載されたことが判明すると12%も上昇した。

ギャラクシー・デジタルは現在の投資商品について、高額な手数料、流動性の低さ、追跡エラーなどの問題を指摘。ETFは、自己保管によってビットコインを所有及び管理することなく、ビットコインに直接アクセスしたい投資家に適しているとした上で、ETFの申請者が多いことから、競争力を維持するために手数料を低く抑えることを目指す可能性が高いとしている。

現在、米国証券取引委員会(SEC)が検討中のビットコインETFはグレースケール、ブラックロック、ヴァンエック(VanEck)、フィデリティ(Fidelity)などが申請した12銘柄だ。

参考:発表
画像:Shutterstock

里見 晃