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暗号資産
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金融・経済

【NEWS】クシム、カイカエクスチェンジを買収 Zaifを経営統合へ

里見 晃
2023/09/21

Web3.0テクノロジー企業のチューリンガムを傘下に持ちブロックチェーン開発事業を手がけるクシムは22日、暗号資産(仮想通貨)取引所Zaifを傘下に持つカイカエクスチェンジの株式を取得し、経営統合することを発表した。

本経営統合が実施された場合、Zaifを運営するカイカエクスチェンジ、同じく暗号資産投融資事業を行うカイカキャピタルも連結対象となる予定だ。

クシムは「ブロックチェーンサービスカンパニー構想」のビジョンに基づき、事業の選択と集中、シナジー効果が発揮される事業へ経営資源を注力させ、「ブロックチェーンサービス」「システムエンジニアリング」「インキュベーション」の3つの事業セグメントで企業価値向上に取り組む。

クシムのブロックチェーンサービス事業では、昨年3月にブロックチェーンや暗号理論を用いたビジネス企画とR&D、トークノミクス設計と開発を実現するWeb3.0スタートアップ企業チューリンガムを子会社化した。

チューリンガムはクシムから資金面や経営管理面でのサポートを受け入れシナジー効果を発揮。複数のトークン発行プロジェクトの契約獲得に至った。国内外の暗号資産取引所におけるIEOを支援した実績も有している。

Zaifは2014年4月に運営を開始しており日本では歴史ある暗号資産取引所の1つとして知られる。ユーザー数は36万口座、預かり資産は640億円、そして取り扱い暗号資産は20種類以上にのぼる。

今回の経営統合の背景には、6月に実施された改正資金決済法によりWeb3.0ビジネスに関する環境整備が進むなかでのNTT、KDDI、三菱UFJ信託銀行、スクウェア・エニックス、セガなど大企業によるWeb3.0領域への進出があるという。

今後の展開として、トークン企画・発行をチューリンガムが担い、上場審査などをZaifが担っていく。Web3.0ビジネスの根幹とされるトークノミクスのバリューチェーンをクシムグループがワンストップで実現可能となる。

コスト削減による収益性の向上、ビットコイン(BTC)の出来高の増加、イーサリアム(ETH)のサービス拡充、預託資金の活性化、APIの整備とドキュメント整理が可能となり、UI改良による新規ユーザー獲得とアクティブユーザーの増加、Botユーザー獲得による総取引量の拡大が見込めるという。

参考:発表
画像:Shutterstock

里見 晃