【NEWS】仏銀大手のソシエテ・ジェネラル、初のデジタルグリーンボンドを発行
トークン化債券で迅速な取引決済提供
仏銀大手のソシエテ・ジェネラル(Societe Generale)は4日、イーサリアムブロックチェーン上で登録したセキュリティトークンとして初のデジタルグリーンポンドを発行したことを発表した。
ソシエテ・ジェネラルはデジタル資産部門であるSG-FORGEが登録した1,000万ユーロ(約16億円)相当のデジタルグリーンボンドトークンを発行。デジタルグリーンポンドは仏機関投資家の「AXA Investment Managers」と「Generali Investments」が購入して最初の取引を完了したという。
この取引はソシエテ・ジェネラルが発行した初のデジタルグリーンポンドだ。ブロックチェーンを活用することで、透明性と追跡可能性が向上し、取引と決済の流動性と速度が向上するという。
今回のデジタルグリーンポンドの発行にはソシエテ・ジェネラル・ステーブルコインが取引に使用された。顧客ベースに利益をもたらすために技術開発に適応するためにソシエテ・ジェネラルとAXA IMの取り組みであるという。
ソシエテ・ジェネラルは、今回の社債発行について「発行体と投資家がESGの透明性を高め、世界規模でデータに影響を与えるためのデータリポジトリおよび認証ツールとしてブロックチェーンを利用するための第一歩でもある」と述べた。
今回の取り組みは2段階で実施された。まずAXA IMはソシエテ・ジェネラルから500万ユーロ(約8億円)のCoinVertibleステーブルコイン(EURCV)を購入した。これはイーサリアムパブリックチェーン上にあり、ユーロにペッグしたデジタル資産だ。
その後、所得したEURCVを使用して、イーサリアムパブリックチェーン上のセキュリティトークンの形でソシエテ・ジェネラルが発行したグリーンポンドを購入した。
イーサリアムブロックチェーン上のトランザクションはあたらしい実験の1部。7月、AXA IMはソシエテ・ジェネラルのステーブルコイン発行体ソシエテ・ジェネラルForgeのトークン化ハッカソンの審査員を務めている。
AXA IMのイノベーションおよび戦略的責任者であるローレンス・アーノルド(Laurence Arnold)氏は、「今回の取り組みの目的は、デジタル債券を購入するための決済資産として、ステーブルコインの使用を実験できるようにすることだった」と述べた。
また、「最終的な目的は、最先端のテクノロジーを採用して、既存のプロセスを最適化し、クライアントに可能な限りの最高のサービスを提供できるようにすることだ」とも述べている。
参考:発表
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