ブロックチェーンゲーム Game Review Vol.3
稼げるという最大のアピールポイントからの脱却
プレイヤーが短期的に高額な収益を獲得する可能性があるようなエコシステムを避け、長期的なゲーム運営を目指す方針をとる新規タイトルが次々と発表されている。
「Play to Earn（遊んで稼ぐ）」の仕組みによって注目を浴びるようになったブロックチェーンゲームだが、2023年以降は「稼げる」という最大のアピールポイントからの脱却を目指すタイトルが増加しているようだ。
ゲーム内容についても、戦略性やプレイヤースキルが求められるものが大半を占めている。国内においてはカードバトルなどの戦略性重視の対戦ゲーム、国外ではFPSに代表される対戦型シューティングゲームの開発が盛んなようだ。
ブロックチェーンゲームにとって「稼げる」という要素は副次的なものになり、ゲームプレイの楽しさこそが重要なものであるという考えが広まりつつある。
1.Citizen Conflict
eスポーツ化が予定されている基本プレイ無料のPvPシューティング
PCゲーム市場で人気を博しているPvPシューティングジャンルの新作ゲーム。プレイヤーはディストピアと化した「エーテル諸島」を舞台に、熾烈なバトルを繰り広げるという世界観になっている。本作はPay to Win（課金によって強くなる）ではなく、プレイヤーのスキルによって勝敗が決まるという。
リリース後はeスポーツタイトルとして、賞金を獲得できるトーナメントが定期的に開催されることも発表済み。また、ゲームを通じて得られる戦利品も収益獲得手段になるとされている。リリースは2024年以降だが、すでにアルファテストを実施中だ。
本作にはクラスという概念があり、キャラクターごとに異なる特徴を持っている。チーム戦ではクラスの組み合わせも重要になりそうだ。領土拡大を目指して敵チームと地域の奪い合いをする「Syndicate War」モードと、敵チームの殲滅を目指す「COMPETITIVE」モードを搭載。
2.PROJECT XENO
有名YouTuberらがアンバサダーに就任
人気YouTuberのヒカル氏や、格闘家のマニー・パッキャオ氏らがアンバサダーに就任している話題のPvP対戦ゲーム。6種類のクラスから3種類のキャラクターを選択し、さらにキャラクターごとに4枚のカードを駆使して対戦するシステムになっている。
プレイヤーの読み次第で勝敗が変化する戦略性の高いゲームだ。なお、アップデートによりゲーム内環境やキャラクターの優劣は変化するため、プレイする際は情報収集を欠かさずに。
本作は無料でもプレイ可能だが、キャラクターや装備品のNFTを購入することで、アーン（稼ぐ）機能が大幅に強化される。世界中のインフルエンサーや著名人がアンバサダーに就任、グローバルな人気獲得を目指している。
3.NFT COSMIC CARD GAME
2人用対戦型アナログカードゲーム『Cosmic Card Game』をBCG化！
オンラインゲームの開発で知られるサイバーステップ社が6月30日に発表した新作ブロックチェーンゲーム。同社が開発・運営している2人用対戦型アナログカードゲーム『Cosmic Card Game』をもとにしている。
リリース日は未定だが今後のロードマップを公開しており、「賞金付きの大会開催」が予定されていることからプレイヤーのスキルが問われる対戦ゲームになると予想される。また、ロードマップ上では「アニメ化展開」も予定されている。
カードは「ロボ」「パーツ」「アイテム」「オペレーション」の4つのカテゴリーに分類されている。NFT COSMIC CARD GAMEは、PCオンラインゲーム「鋼鉄戦記C21」「Cosmic Break Universal」に登場する、コズミックロボやヒューマノイ ドが題材になっている。
