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【NEWS】マスターカード、CBDCパートナープログラムを開始 リップルやコンセンシスなどが参加

Iolite 編集部
2023/08/22

米決済大手マスターカード(Mastercard)は17日、CBDC(中央銀行デジタル通貨)について議論し、理解を深めるための「CBDCパートナープログラム」を立ち上げると発表した。

マスターカードはプログラムを立ち上げた目的について、「この分野の主要企業とのコラボレーション、そしてイノベーションと効率化を促進するため」と説明している。

プログラムを通じてCBDCの利点や限界、また安全かつシームレスな方法での導入について議論を行なっていく。

最初のパートナーには、リップル(Ripple)を始め、メタマスク(MetaMask)等を手がけるコンセンシス(Consensys)、トークン化資産ソリューションプロバイダーのフルエンシー(Fluency)、デジタル資産運用プラットフォームを手がけるファイアーブロックス(Fireblocks)など8社が名を連ねた。

マスターカードは国際決済銀行(BIS)のデータを引用し、現在世界の93%の中央銀行がCBDCについて取り組みを進めており、すでに4つのリテール型CBDCが流通していると指摘する。

また、BISによれば今後10年間で24種類のCBDCが流通する可能性があるものの、世界の中央銀行のうち3分の2は人々が日常生活で使用するデジタル通貨を発行する可能性は低いと述べたという。

その理由として、プライバシー管理が難しい点や一般人が通常の法定通貨と比べて簡単に扱うにはハードルが高い点などをあげている。加えて、「暗号資産(仮想通貨)の冬」と呼ばれる暗号資産市場の停滞や関連企業による不祥事を受け、デジタル通貨そのものに対する不安の声が高まっているとも指摘している。

マスターカードはこうしたCBDCに関するBISの指摘を踏まえ、課題克服のためにCBDCパートナープログラムを立ち上げたと説明。その上で、CBDCを今後数年間で成功に導くためには中央銀行がコミュニケーション取り信頼を構築する必要があると述べた。

さらに、CBDCは各国が単独で導入するのではなく、世界で共通した開発が必要と説く。そのため、マスターカードによるCBDCパートナープログラムは、世界の国々がCBDCを開発する手助けになるだろうと強調した。

また、「選出したパートナー企業の強み、専門知識、技術を結集することで、中央銀行コミュニティおよびCBDCのバリューチェーンが進化し続けるなか、イノベーションを推進することが可能だ」と発表で述べた。

参考:発表
画像:Shutterstock

Iolite 編集部